東京オリンピックで予定されているコロナ感染対策

2020年に予定されていた東京オリンピックは、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行によって、2021年に延期となりました。
とはいえ現在も新型コロナウイルス感染症は流行が拡大傾向にあり、本当に東京オリンピックが開催されるのか、はたまた延期になるのかと気になっている人は多いものです。
国際オリンピック委員会では、延期が決定された際には、アスリートやオリンピックの関係者全員と、国際社会の健康を守るためにスケジュールを変更すべきだという結論に至ったという理由を説明しています。

2021年7月23日に東京オリンピックを開幕する

開催地となった東京は、その決定がなされた後に、緊急事態宣言が発令されるなどコロナの感染が拡大したことによって、大きな影響を受けています。
そして2020年3月30日に、延期になった東京オリンピックのスケジュールを発表したのです。
その発表は、2021年7月23日に東京オリンピックを開幕するというものでした。
国際オリンピック委員会の会長は、2021年1月に行われた理事会によって、スケジュール通りに2021年7月23日に開幕するとコメントを強調しています。
オリンピックとパラリンピックの成功と、安全な開催に向けて完全に集中していると説明し、その上で日本政府や日本オリンピック委員会と同じ意見であることを述べました。
その上で最優先にしていることは、安全で確実なオリンピックにすることだと話をしています。

延期や中止の案についても理事会で話し合われた

このように国際オリンピック委員会の会長が、オリンピックの開催を改めて強調しましたが、延期や中止の案についても理事会で話し合われました。
延期案としては、2032年に開催する事や年を移して開催するなどの案が浮上しましたが、これらはどれもが不可能だとわかっていて、時間がないとも説明しています。
このようなことから延期や中止の可能性は完全に否定しています。

新型コロナウイルス感染症の対策について

2021年に東京オリンピックが開催されることが強調されていますが、気になることとして、やはり新型コロナウイルス感染症の対策が挙げられるでしょう。

海外観客の受け入れは断念

その一つとして、まず第一に海外観客の受け入れは断念しています。
これは国際オリンピック委員会と国際パラリンピック委員会に報告し、海外に住んでいるチケットを購入したものは、払い戻しの対応となりました。
3月に入っても変異角が出現するなど極めて厳しい状況が続いているので、今年の夏に海外から日本に入国を保証することは難しいと判断したものです。

入場者の感染対策

そして開催する場合のコロナ対策についてですが、まず第一に入場者の感染対策が挙げられます。
入場する全ての観客に対し検温が行われ、実証実験においては非接触型の検温器、サーモグラフィーなどが本番でも利用されるとされ、テストされています。
また大会が行われる時期は、蒸し暑い気候が予想されることから、入場を待つ観客達が熱中症にかからないようにと、速やかに入場検査ができることが課題となります。
このようなことから体に貼ることで色の変化で体温が分かるシールで検温できるのかどうかなども、試されています。
これらに加え待機する列では観客同士が一定の間隔を保てるようにと、ソーシャルディスタンスの確保が義務付けられます。

従来の安全確認もスムーズに行う

さらには感染対策と同時に、従来の安全確認もスムーズに行わなければなりません。
手荷物のチェックをスムーズに行う為に、空港で使うX線検査機の導入が検討されています。
関係者の入場においては、事前に顔情報を入力し、それをIDと照合するための顔認証システムが用いられる予定です。
過去のオリンピックにおいては、危険な液体が会場に持ち込まれないようにと、ペットボトルの持ち込みは禁止されていました。
しかし東京の場合には、熱中症対策のために、ペットボトルの持ち込みは許可されます。
手荷物検査において観客に一口飲ませるといった形で、中身が危ないものではないことを確かめる方法です。
手荷物がない観客に関しては、持っている人の半分の時間で入場できることがわかりました。
これらを踏まえた上で、出来る限り手荷物をなくして会場を訪れるようにと呼びかけを行うとしています。

具体的な東京オリンピックの開催期間は2021年7月23日から8月8日

このような対策がありますが、実証実験などを行い、その結果を踏まえ、再度本番に向かった対策が協議されるでしょう。
具体的な東京オリンピックの開催期間は、2021年7月23日から8月8日となっています。
開会式が7月23日に開催され、8月8日に閉会式が行われます。
開会式よりも前に野球やソフトボールなどの競技、サッカー競技は始まる予定です。
聖火リレーは3月25日に福島県のナショナルトレーニングセンターをスタートしました。
ここから121日をかけて、日本全国47都道府県を巡ります。
聖火リレーに関しても、ランナーの健康観察やスタッフの健康、行動管理の徹底、また沿道の観客には密集回避にあたり、全ての都道府県知事と連携するなど万全の体制で臨むと報告されています。
多くの人がオリンピックを開催するからには、その成功と安全を祈っていることでしょう。